新型コロナウィルス(2019-nCoV)の流行に際しての、子どもたちへの心理的援助
WHOの提言を翻訳したものです(原著:Helping children cope with stress during the 2019-nCoV outbreak)
子どもは、ストレスに対して、例えば依存的になる、不安になる、ひきこもる、怒りっぽくなる、あるいは動揺する、おもらしをする等、様々な方法で反応します。
お子さんの反応に対して、子どもの支えになるようなやり方で対応しましょう。
子どもは、困難な時期には、大人の愛情や関心を必要とします。子どもに、ゆったりできる時間を確保し、十分な思いやりを示しましょう。
子どもの話をよく聴くことを忘れないようにします。優しい言葉がけをし、安心させてあげましょう。
もし可能であれば、子どもが遊んだりリラックスしたりできるような機会を作りましょう。
可能な限り、親や家族が子どもと近い距離を保つようにし、子どもと親や養育者を分離することは避けましょう。もし分離が避けがたい場合(例えば、入院)、定期的な接触をするようにして(例えば、電話で)、安心させてあげましょう。
可能な限り、普段どおりの日課やスケジュールを守るようにしましょう。一方、新しい環境においては、新しい日課やスケジュールを作りましょう。その中には、学校に行くことや勉強すること、安全に遊んだりリラックスしたりすることを含みます。
子どもに対して、今何が起きているかについての事実を伝えましょう。何が起きていて、病気にかかってしまう危険を減らすためにどのようにしたらよいかについて、わかりやすい情報を提供しましょう。子どもの年齢に応じて、わかりやすい言葉で伝えていく必要があります。
それには、どのようなことが起きうるかについて、安心できる形で情報を提供することも含まれます。具体的には、家族の誰かや子ども自身の具合が悪くなるかも知れないこと、そのような場合にはしばらくの間病院に行かないといけないかも知れないこと、医師が具合を良くしてくれること等です。
(翻訳: 中 康)