思春期や児童期には、学校に行きづらくなる・友達の輪に入れなくなる・元気がなくなる・気分が落ち込む・食欲がなくなる・清潔不潔に過度に神経質になる等さまざまな不調が起きることがあります。また思春期は、親離れが進み、友達関係が深まり、自分の進路を決めていく時期ですが、そのようなことが思春期の心の発達課題であり、そのような発達課題がうまく達成できないことが様々な心の不調につながっています。
そのため、思春期や児童期の治療・相談においては、時間をかけて今困っていること・悩んでいることを相談することが必要となります。初台クリニックの心療内科・精神科では、そのような悩み事相談を大事にしており、そのために初診時60分、2回目以降の受診時は50分の時間枠をとって、詳しくお話を伺うようにしています。そして両親面接と本人面接それぞれを数回行う形で診立てを行い、どのような対応が必要かを考えるようにしています。
その際に、思春期の子どもは親離れが進んでいくため、親御さんとは違った考えや気持ちを抱くようになります。そのため子どもであっても、心の中の悩みを相談するかどうかは本人の判断に委ねられることになります。大まかに言いますと、高校生位になると自分の悩み事を親ではない大人に相談することがしやすくなりますが、小学生から中学生にかけては、なかなか親以外の大人に相談するまでの親離れが進んでいないことが少なくありません。そのため子ども本人が継続的に相談に来ることができないことも少なくなく、親御さんしか相談に来られない場合も、珍しくありません。また、いくら親であっても、子どもが心の内を言葉で表さないと、子どもの心の中の悩みを把握することはできませんが、親御さんが観察した子どもの言動や行動から、言葉や態度で表現された子どもの悩みの一部は把握することができ、親御さんがどう対応するのがよいかの助言を行うことができ、それを「親ガイダンス」と言います。
初台クリニックでは、親子で来院することが可能な場合には、子どものプライバシーに配慮しながら双方の相談にのり、必要に応じて、子どもに対しては心理療法(カウンセリング)を行い、親御さんに対しては親ガイダンスを行います。また、子ども本人の受診が困難な場合には、親御さんだけの相談も行っていますので、是非相談を御活用下さい。